クリスタルボウルとは…

 クリスタルボウルとは、その名の通り、クリスタル(水晶)でできたボウル状の楽器です。(水晶玉ではないですよ。お料理に使うボウルと同じ器状です。)古代アトランティスに由来する、というような話もありますが、現在使われているボウルの元は、30年ほど前に工業用に製造されたクリスタル製の器が、叩いたときに、素晴らしい音がする、ということが分かり、そこから楽器として作られるようになったようです。

 初期の頃は、フロステッドと呼ばれる乳白色のどっしり重たいボウルが主流でしたが、今現在は、アルケミーボウルというタイプが主流になってきていて、シャンティサンギータでも、アルケミーボウルを主に使っています。アルケミーボウルはその名の通り錬金術のように生み出されたボウルたちで、水晶にいろいろな貴金属やジェムストーン、鉱物などを混ぜて製造されるため、見た目にもカラフルで美しいボウルたちです。そして美しさだけでなく、フロステッドに比べて豊かな倍音が特徴です。

  楽器というと、耳で音を聴くものと思われる方が多いかもしれませんが、クリスタルボウルの場合、耳で聴くというよりは、その音(バイブレーション)を全身で浴びる、という表現がしっくりきます。

 

 この写真はクリスタルボウルのセミナーのときのものですが、ボウルに緑茶を入れて鳴らしているところです。お茶が振動で細かく波だっているのが分かるでしょうか?ボウルから身体に波動が伝わると、骨を中心にたくさんクリスタルと同じ成分を持ち、また約70%が水だと言われている私たちの身体は一緒に共振するので、これと同じようなことが体内で起きているのです。これは言わば、微細なマッサージを受けているのと同じような状態です。


【バイノーラルビートについて】

 少し小難しい話になりますが、脳波について。

人の脳波は大きく以下の種類に分けられます。

 

・γ(ガンマ)波…30Hz以上)…強い不安を感じたり興奮しているときに現れる

・β(ベータ)波…30〜14Hz…意識が緊張した時や多少のストレスがある時に見られる(日常はほぼこの状態)

・α(アルファ)波…13〜8Hz…心身ともに落ち着いた状態、安静にしている時に現れる

・θ(シータ)波…7〜4Hz…深いリラックス、浅い睡眠時、または瞑想時に現れる

・δ(デルタ)波…4Hz以下…熟睡、昏睡状態

 

 この中で私が注目しているのは、シータ波です。シータ波は深いリラックスや眠りかけのまどろみの中で現れる脳波ですが、深い瞑想時にも現れることが知られています。

 音も脳波も同じ単位で表されるのは、どちらも振動、波だからですね。(Hzは1秒間に振動する回数を表しています。)これは有名な実験ですが、共鳴するということは、こういうことです。

そこで注目されたのがバイノーラルビートです。これは、どういうものかというと、少しだけ周波数が違う音を同時に鳴らすと、その差の周波数の、もう1つ別の音が現れるという現象を利用するものです。つまり200Hzの音と205Hzの音を一緒に鳴らすと、その差である5Hzの波が発生するのです。シータ波の範囲になる「差」を作り出せば、脳波がそこに同調して、瞑想状態に入りやすくなります。(シータ波でなくデルタ派の範囲にすることで熟睡できるように作られた音源もあります。)

 

 さて、ここでクリスタルボウルに話を戻しましょう。クリスタルボウルでも組み合わせによって、このバイノーラルビートを発生させることができます。ただ、クリスタルボウルたちは決まったピッチで製造されるわけではないので、意識して探さないとバイノーラルビートが発生する組み合わせにはなりません。そんな中、私と娘の元にそれぞれ一番最初にやってきた2つのボウルが偶然にもその組み合わせだったのです。(今では偶然ではないかもしれないとも思っていますが)この2つを鳴らすとなんだかすごい!というのは最初から気づいていましたが、いろいろ学ぶうちに、それがバイノーラルビートの影響であると確信しました。

 先日、一度きっちり測ってみようと思って、それぞれの周波数を調べてみたのですが、1つが322.99Hz、もう1つが328.12Hz、その差5.13Hz!ばっちりシータ波が発生していることになります。演奏会にいらっしゃった方の感想で「寝てたのか起きてたのか分からない」という声もよく聴くのですが、それも脳波がシータ波になっていることの示しているのかもしれません。

 シータ波はひらめきや直感力が活性化するとも言われていますし、ワンネスの意識につながりやすい状態にもなると思います。脳波をシータ波にする方法はいろいろあるようですが、バイノーラルビートの利用はその中でも簡単で効果も高い方法として、どなたにもおすすめです。
 

  クリスタルボウルの活動は娘と二人でシャンティサンギータというユニットでもしています。詳しくはこちらをご覧ください。→

 

(私単独でもイベントでの演奏やヨガなどとのコラボでお受けすることもできます。)

 

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